2019-03-05

小学校の体育の授業でもテニスを!
小学校の新学習指導要領より(2020年4月実施)

錦織圭選手や大坂なおみ選手の活躍で、テニスが注目されています。
トップ選手が活躍すると、テニススクールに通う小学生の数が増えるという話しも耳にします。
いま、小学校の体育の授業でも、テニスが行われることが期待されています。


小学校学習指導要領解説に初めて記載されたテニス

平成29年7月に文部科学省から告示された「小学校学習指導要領(平成29 年告示)解説 体育編」の中で、ひとつの競技例として「テニス」が例示されました。学習指導要領にテニスが記載されるのは初めてのことで、この指導要領は2020年4月から実施されます。

「学習指導要領解説」によりますと、小学校の体育の授業は「体力つくり運動」「器械体操」「走・跳の運動(陸上運動)」「水泳運動」「ゲーム(ボール運動)」「表現運動」「保健」などから構成されています。

そのうち、3・4年生が行う「ゲーム」と5・6年生が行う「ボール運動」は、いずれも①ゴール型、②ネット型、③ベースボール型の3つの型に分類されています。この「ネット型」競技のひとつの例として「テニス」が初めて示されたのです。
※3・4年生「バドミントンやテニスを基にしたやさしいゲーム」
※5・6年生「バドミントンやテニスを基にした簡易化されたゲーム」

日本テニス協会でもテニス型の授業を提案しています

公益財団法人日本テニス協会でも、小学校の体育の授業にテニスを取り入れることを提案していますのでご紹介します。

「小学校テニス型授業の取り組み 小学校体育でテニス型の授業に取り組んでみませんか?」
https://www.jta-tennis.or.jp/youryou/tabid/668/Default.aspx
(公益財団法人日本テニス協会 ホームページより)


「テニピン」というスポーツ

この中で、テニスとピンポンを合わせたような「テニピン」というスポーツが紹介されています。
  • テニピン
  • 「段ボールラケット」や、グローブのような「手のひらラケット」を使って行うスポーツです。
    これなら、本格的なテニスラケットがなくても始められそうです。

現在、小学校で行われているソフトバレーボールは、ラリーが続かなかったり、特定の子どもしかボールに触る機会がなかったりしますが、「テニピン」は、手のひら感覚で比較的簡単にボールを打ち返すことができ、ダブルスで交互にボールを打つのですべての子どもが平等にボールに触れる機会が与えられます。

簡単に始められる上に、全員が参加できる自主性が芽生えるとともに、協力して工夫することで思考力や判断力が育まれます。まさに個人競技と団体競技の良さを兼ね備えたスポーツではないでしょうか。


簡単にネットを設置できる「ついたて」
RT-T070109(白帯付き)


RT-T070107(白帯なし)もあります。


  • 連結させてテニスネットの代わりとしてお使いいただけます。

期待される若年層への普及

中長期的なテニスの発展を考えたときに、若年層への普及が不可欠なことのように思われます。 小学校のうちからテニスに親しむ子どもが増えれば、将来的な競技人口の増加につながる可能性もあります。

そのためにも、小学校の授業でも幅広くテニスが行われるようになることが期待されます。

(参考)テニスコートの施設数(面数)

テニスコートの施設数(面数)は、ここ数年で大幅に減少しています。
日本経済の長期に渡る低迷が少なからず影響しています。

1996年 26,120箇所
2002年 22,886箇所 (66,368面)
2008年 19,661箇所 (59,645面)
2015年 15,685箇所 (54,892面)
※庭球場の数(屋内・屋外の合計、学校施設含む)

文部科学省「体育・スポーツ施設現況調査」より
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00402101&tstat=000001088795

(参考)テニスの競技人口

テニスの競技人口については、一旦は減少したものの徐々に回復しているようです。

2008年 460万人
2010年 473万人
2012年 373万人
2014年 399万人
2016年 439万人

※過去1年間に1回以上、硬式テニスを行った10歳以上の日本人の推計人口

「テニス人口等環境実態調査」(公益財団法人日本テニス協会)より
https://www.jta-tennis.or.jp/information/tabid/215/Default.aspx
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